この記事の内容
  1. 出す時期と、間に合わないときの対応
  2. 誰に送るかは、普段の付き合いから決める
  3. 文面の組み立てと、喪中はがきの文例
  4. はがき・文字の濃さ・購入済みの年賀はがき
  5. 年賀状が届いた場合と、受け取りたい場合
  6. 投函前の確認と、添え言葉の迷い
喪中の文字と控えめな草の絵柄が入った白いはがき、筆記具と無地のはがき
落ち着いた絵柄のはがきを選び、宛名は住所と氏名を読み取りやすい濃さで書きます。

喪中はがきは「年始の祝いの挨拶を、こちらからは控えます」と知らせる年賀欠礼状です。相手から届く年賀状を拒む通知ではありません。自分や家族が新年の祝いを控えるかを決めてから、送る相手と文面を整えます。

出す時期と、間に合わないときの対応

相手が年賀状を準備する前に届くよう、11月から12月上旬を目安に送ります。印刷を頼む場合は、注文の締切だけでなく、受け取り、宛名の確認、投函から配達までの日数も見込んで準備しましょう。

いまの状況選ぶ挨拶・対応先に確かめること
秋から準備できる喪中はがきを11月〜12月上旬に届くよう送る宛先、文面、印刷や配達にかかる日数
12月上旬を過ぎたが年内に知らせたい相手の準備状況や届く時期を考え、送付を判断する慌てて名前や続柄を間違えない。年内に難しければ寒中見舞いへ
年末の不幸などで年内に出せない松の内が明けてから寒中見舞いで知らせる差出す地域の松の内と、家族の状況
喪中を知らせる前に年賀状が届いた寒中見舞いでお礼と年始の欠礼を伝える届いた年賀状の差出人。返事を用意する相手の抜けを確認

寒中見舞いは、松の内が明けてから立春の前までが目安です。松の内を1月7日までとする地域も、1月15日までとする地域もあるため、全国一律に1月7日からとせず、地域の慣習も確かめます。具体的な文面と時期は寒中見舞いのマナーも参照してください。

誰に送るかは、普段の付き合いから決める

まず、普段の年賀状の宛先を見て、今年こちらからの祝いの挨拶を控える相手を選びます。亡くなった方との続柄だけで、送る・送らないを一律に決める必要はありません。本人の気持ちや家族の考え方も確認しましょう。

相手との関係宛先を選ぶ目安迷ったときの確認
毎年、個人で年賀状を交わす友人・知人こちらから年始の祝いを控えることを知らせる前年のはがきや住所録で住所の変更を確認
同じ家族・事情を共有している親戚家族内で相談し、送付を省くこともできる別世帯への挨拶をどうするか、家族の意向をそろえる
仕事で付き合う人会社の挨拶と、個人的な年賀状のやり取りを区別する会社の方針と、私的な付き合いの有無
故人と交流があり、まだ訃報を知らない人知らせる必要があるかを家族と相談する喪中はがきだけで済ませず、別に連絡したい相手か

配偶者や親・子・兄弟姉妹・祖父母など、近しい人の喪に服すことが多いものの、同居の有無や関係の深さによって判断は変わります。「この続柄なら必ず」「別世帯なら絶対に不要」と決めつけず、差出人が誰かも含めて家族と相談します。

文面の組み立てと、喪中はがきの文例

  1. 年始の挨拶を控える旨から書く。「拝啓・敬具」や季節の書き出しは付けず、「喪中につき年始のご挨拶を失礼させていただきます」などで始めます。
  2. 故人の情報を確かめる。続柄、姓名、亡くなった月、記載する年齢を家族で照合します。続柄は差出人から見た関係です。
  3. 相手との関係に合う感謝や気遣いを添える。故人と交流があった相手には生前のお礼を、自分の知人には日頃の付き合いへの感謝を伝えます。
  4. 差出す年月と住所・氏名を書く。文例の年月や名前をそのまま残さず、実際の差出人の情報にします。

父の喪中を知らせる文例

喪中につき年始のご挨拶を失礼させていただきます
本年九月に父 山田一郎が八十二歳で永眠いたしました
生前に賜りましたご厚情に心より御礼申し上げます
寒さに向かう折 皆様のご健康をお祈り申し上げます

令和八年十一月
山田太郎

差出人の住所・郵便番号も、文面の末尾または宛名面の差出人欄に添えます。夫婦連名でどちらの父母か分かりにくいときは、「太郎の父」「花子の母」のように名前を添えると関係が伝わります。月・年齢・年月は家族で確認した表記に置き換えましょう。

句読点を付けずに改行で区切る書き方が広く用いられますが、読みやすさのために句読点を付ける例もあります。縦書きは漢数字、横書きは算用数字を使うなど、数字の表記も文面内でそろえます。結婚・出産など別の報告は、この欠礼の挨拶へ詰め込まず、別便で伝えましょう。

はがき・文字の濃さ・購入済みの年賀はがき

用紙は年賀用を避け、通常はがきや落ち着いた絵柄の私製はがきを選びます。切手が必要な私製はがきには、料金を確かめて弔事用の切手を用意できます。切手の選び方は日本郵便「切手のマナー」で確認できます。

宛名の住所・氏名・郵便番号は濃い墨や黒のインクで、読み取りやすく書きます。文面側も、必ず薄墨にする必要はありません。薄墨を選ぶ場合も、文字が薄すぎて読みにくくならないか確かめましょう。郵便局のプリントサービスの2026年10月14日付の解説でも、喪中はがきは濃墨でも差し支えないと案内されています。

購入した年賀はがきが服喪で使えなくなった場合は、通常切手類などへ無料交換できる制度があります。対象の年賀はがき等の販売期間内に、簡易郵便局を除く郵便窓口で服喪を申し出て、請求書に住所・氏名・故人との続柄等を記入します。印刷代が含まれる商品は料額分の交換で、印刷代まで戻るわけではありません。持参前に日本郵便の交換対象・期間・手続きを確かめてください。

年賀状が届いた場合と、受け取りたい場合

喪中はがきを出したあとに年賀状が届いても、そのまま受け取れます。行き違いや、こちらの事情を知らなかった場合もあります。相手を責めず、返事をするなら松の内が明けてから寒中見舞いで感謝と欠礼を伝えます。

知らせる前に年賀状を受け取った場合

寒中お見舞い申し上げます
ご丁寧な年始のご挨拶をいただき ありがとうございました
昨年九月に父が亡くなり 年始のご挨拶を控えておりました
お知らせが遅くなりましたことをお詫び申し上げます
寒さ厳しき折 どうぞご自愛ください

この文面にも、実際に差出す年月と住所・氏名を添えます。亡くなった年が明けてから出すので、死亡時期を「本年」のままにせず「昨年」へ直します。

自分からは控えるが、お便りは受け取りたい場合

こちらからの年始のご挨拶は控えさせていただきますが
皆様からのお便りはありがたく拝見いたします

年賀状を受け取りたい気持ちがあるなら、その旨を添えられます。相手にも返事を強いる書き方にせず、自分からの挨拶を控えることと、届くお便りを受け取ることを伝えます。

投函前の確認と、添え言葉の迷い

  • 送る相手と差出人名を家族で確認したか。
  • 続柄・名前・月・年齢・差出す年月に、文例の情報が残っていないか。
  • 宛先の住所・郵便番号・氏名が読みやすく、必要な料金を備えているか。
  • 年内の喪中はがきか、年明けの寒中見舞いかに合わせて文面を選んだか。

「よいお年をお迎えください」と書いてもよいですか?

相手を気遣う添え言葉として、デザインフィルの喪中はがきの文例にも使われています。ただ、自分や家族の気持ちに合わないと感じるなら、無理に入れる必要はありません。「寒さに向かう折 皆様のご健康をお祈り申し上げます」のように、相手の健康を願う言葉でも結べます。