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席次のマナー

会議室、応接室、和室、乗用車、列車、エレベーターなど。
様々なビジネスシーンでの状況に応じた座席や立ち位置は、それ自体が目上の方への敬意やもてなしの意味が込められており、とても重んじられています。
室内や空間で、目上の人やお客様をお迎えする場所を「上座(かみざ)」、それに対して目下やおもてなしをする側の場所を「下座(しもざ/げざ)」または「末席(まっせき)」と呼んでいます。
基本的に入り口から最も遠い席が上座となり、入り口に近くなるにつれて下座となるのが決まりです。
ここではビジネスマナーに欠かす事の出来ない席次のマナーについて、状況別に紹介しています。

 

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● 席次のマナー 応接室の場合

応接室では基本通り、出入り口から最も遠い席が上座、出入り口から最も近い位置が下座で、上座と下座が向かい合う形で座ります。
ただし、部屋の立地環境や室内のレイアウト、椅子の種類、人数などによりそれぞれ変化しますので注意しましょう。

背もたれと肘かけのついた長椅子(ソファ)がある場合は、ゆったりとくつろいで頂くという意味で上座になります。この場合は、出入り口から一番遠い席が最も上座になります。
また、素晴らしい景色が部屋から望めたり、掛け軸やオブジェなどの装飾品類がある場合は、入口に近い席であってもそれらが良く見渡せる席の方が上座とする場合もあります。

 

【長椅子がある場合の席次】
応接室 ソファのある席次
 
【美しい眺望や装飾品などが楽しめる部屋の席次】
応接室 席次

 

 

● 席次のマナー 会議室の場合

会議室における席次の原則は、入り口から遠い席が議長席で最も上座となり、以下入り口に向かうにつれて最も下座となります。
また、来客とこちら側の人数が3人など同人数で座る場合は、それぞれの席の中央が最も上座となり、その次が出入り口から一番遠い席、一番出入り口に近い席が最も下座となります。

 

【対面型の会議室 席次】
会議室の席次
 
【コの字型の会議室 席次】
会議室の席次
 
【中央の席が上座同士になる場合の席次】
会議室の席次

 

 

● 席次のマナー 和室の場合

床の間のある和室の場合は、床の間に最も近い場所が上座です。
その中でも、床柱を背にする位置が最上の上座にあたりますので、重要度の高いお客様をお通しします。その次が床の間の前、3番目が床脇の棚の前という順番になります。
床の間がない部屋の場合には、入り口から最も遠い席が上座となります。
また、庭園や美しい景色などがよく見える和室の場合は、来客からそれらがよく見通せる位置にお通しする事もありますが、その位置が出入り口に近すぎる場合などは、お客様の意向を聞くなどして臨機応変に対応しましょう。

 

和室の席次

 

 

● 席次のマナー エレベーターの場合

エレベーター内では、一番奥側の出口から最も遠い位置が上座となり、操作ボタンの前が最も下座となります。

 

エレベーターの席次

 

 

● 席次のマナー 乗用車の場合

タクシーや運転手付きの場合は、原則として運転席の後ろが最も上座になります。続いて助手席の後ろ、後部座席の中央、助手席の順に下座となっていきます。乗車人数が3名の場合は、後部座席の中央は使いません。
同行者の1人が運転する場合は、助手席が上座となり、続いて運転席の後ろ、助手席の後ろ、後部座席の中央の順に下座となります。ただし、これはあくまでも基本ルールですので上座の方の意向に合わせましょう。

 

【タクシーや運転手付きの場合の席次】
車の席次
 
【同行者の1人が運転する場合の席次】
車の席次

 

 

● 席次のマナー 円卓テーブルの場合

会議室や中華料理店など円卓テーブルの場合は、入り口から最も離れた席が上座となり、入り口に近づくにつれて最も下座となっていきます。

 

円卓の席次

 

 

● 席次のマナー 列車や新幹線の場合

横並びの電車の場合、上座や下座の区別は特にありませんが、列車や新幹線のようなボックス席(縦並びの席)には、上座と下座が存在します。
ボックス席の場合は、列車が進んでいる方向(進行方向)に向って座る「窓側の席」が上座となります。次にその通路側と続きます。ボックス席に向かい合って座る場合は、進行方向に背を向けた状態が下座です。
ただし、窓側の日ざしが強かったり、上座の方が喫煙所やトイレに行きやすい場所を好まれる場合は、その意向を考慮すると良いでしょう。

 

【ボックス席 向かい合っている場合の席次】
列車の席次
 
【ボックス席 座席が進行方向を向いている場合の席次】
列車の席次

 

 

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